ジャパンマテリアルは、2019年2月21日に実施されたNTTドコモ5Gネットワーク網を使った遠隔授業の社会実証実験に4K映像配信の技術協力で参加しました。

 

実証実験の様子

東広島市とNTTドコモは、河内小学校、河内西小学校合同でNTTドコモ5Gネットワーク網を使った遠隔授業の社会実証実験をおこないました。

当日は、両校の児童が、それぞれの小学校から映像を通して参加し、一緒に校歌を合唱するなど、音楽の授業が実施されました。
5Gネットワークを利用した双方向ストリーミング映像配信の合唱(授業)は国内初の事例となります。

また、5Gネットワークの特長である低遅延と大容量の高速通信を生かし、保護者が視聴する会場への4K映像のライブ配信も実現しました。
弊社は、4Kのエンコード、デコード技術で協力させていただきました。

 



合唱の様子 映像配信調整画面

 

映像配信の仕組み

両校の児童を、HDビデオカメラと4Kビデオカメラにて撮影します。
ビデオカメラから出力されたライブ映像は、エンコーダー機器によってH.264ストリーミングに変換され、ネットワークを通してパケットとして相手校へ配信されます。

 

ネットワーク越しに配信された、ストリーミングはデコーダー機器によって、映像に戻され、大型モニターに表示されます。
河内小学校の児童は体育館から、河内西小学校の児童は音楽室で参加です。
両校の児童は、大型モニター上に互いの様子を確認しながら合唱を行いました。

河内西小学校の保護者は、音楽室のスペースの関係で同校の多目的ホール上の大型モニタでの参観となりました。
大型モニタに表示される映像は、河内小学校と河内西小学校の両校の児童が映る映像を4Kストリーミングとしてで配信されたものとなります。
この4K映像配信における、エンコード、デコード技術として、弊社のMatrox Extio3を活用しています。
Matrox Extio3は高画質・低遅延を実現しながらデータ伝送レートも抑えて効率よく配信出来る特長があります。

 


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実証実験で注目された技術的なポイント

(1) 機器による映像の遅延時間

通常、映像のエンコード(変調)、デコード(復調)の処理にかかる為機器の処理能力による遅延時間が発生します。特に4K対応エンコーダーは大きなデータを処理する為この遅延時間がどうしても長くなりがちでした。

今回、活用したMatrox Extio3は独自設計の最新ハードウェアエンジンにより4Kに対応しながらも低遅延を実現しています。

 

(2) ネットワークによる映像の遅延時間

ストリーミング映像を配信する際に、ネットワークが起因する遅延も従来の課題でした。

5Gネットワークは、従来と比較して低遅延を実現し、今回の様に合唱を行うことも可能なレベルとなっています。また、大容量データ転送にも十分な帯域を提供し4K配信にも対応出来ました。

 

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