このプロジェクトは、ドイツのノイキルヒェン=フルイーンにある教会にて展開され、礼拝とコミュニティイベントの両方において、ほぼゼロ遅延で動画を提供することを目的としていました。また、設定や操作はボランティアスタッフにより行われるため、シンプルで安定した運用が可能である点も重視されました。

プロジェクト要件
このプロジェクトでは、下記の点が要件として求められました。
・高品質な圧縮: 教会は、Colibriコーデックを使用して、1GbEネットワーク上でアーティファクトのない優れた品質を確保することを優先。
・ほぼゼロ遅延: 観客がリアルタイムでコンテンツに参加するため、動画の品質とタイミングのよいスムーズな視聴体験を提供するために、ほぼゼロ遅延であることが重要。
・柔軟性と拡張性: システムは、複数のスペースで適応可能なセットアップをサポートし、複雑な再設定や端末を追加することなく簡単に移行できる必要がある。
・信頼性: 設定はボランティアによって操作されるため、最小限の技術的監視で安定して機能するシステムが求められる。
『Matrox ConvertIP』が提供するソリューション
この教会では、『Matrox ConvertIP』を中心にしたシンプルで効果的なIPベースのAVシステムを導入されました。
1GbEスイッチとColibriコーデックを使用したこのセットアップは、圧縮されたフルHDビデオをリアルタイムで固定端末およびモバイル端末に提供します。コンピューター・ソースからHDMIビデオを提供し、礼拝の歌詞、動画の背景、その他のコンテンツをネットワーク経由でストリーミングしました。2つの1GbEスイッチを使用することで、このシステムは複数の部屋にある各端末にビデオストリームをマルチキャストできます。『Matrox ConvertIP』は映像品質を損なうことなく、視覚で感じられるような遅延は発生させずにビデオを圧縮します。また、このセットアップにより、複数の端末(プロジェクターやディスプレイを含む)がフルHDビデオを受信でき、必要に応じて移動や再構成ができる柔軟性も提供します。
最小限の技術インフラで超低遅延・高品質映像伝送を実現
『Matrox ConvertIP』の高品質な圧縮技術は、シンプルなネットワークで低遅延のストリームを提供しています。最小限の技術的インフラで運用する環境に最適であり、このシステムは、操作を担当するボランティアからもその安定性や操作性を高く信頼されました。実際にこのシステムは、最小限の調整のみで6ヶ月以上問題なく稼働しており、その信頼性と適応性を証明しています。また、専用回線は不要で、必要に応じて他の部屋に映像受信端末を追加するための拡張性も備えています。
Matrox ConvertIPシリーズについて
『Matrox ConvertIPシリーズ』はあらゆる環境でIP伝送への移行を可能にする柔軟性の高いOverIP変換・伝送シリーズです。HDMI・SDI・HDBaseTの映像信号をSMPTE ST 2110・IPMX・JPEG-XS・Colibriなどに相互変換し、IP ネットワーク経由で送受信できます。最大25Gbpsの接続をサポートし、SMPTE ST 2110を介した非圧縮4Kビデオの配信も可能です。
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