以前のシステムでも『BrightSign』をプレーヤーとしてご使用いただいていましたが、今回、『GeoBoxシリーズ』をご導入された経緯とご選定理由をご担当者の方にお聞きしました。
■GeoBoxシリーズご導入の経緯
GeoBoxの分割機能でコンテンツの制作・設定管理の手間を縮小
『GeoBoxシリーズ』ご導入前の機材システムでは、サイネージプレーヤー『BrightSign』とプロジェクターを1対1、計6セットの構成とされていました。この構成では、6台の『BrightSign』にそれぞれ分割した映像を用意し、同期設定する必要があり、制作・設定管理に手間がかかったそうです。そこで、『GeoBox』の分割機能の利用にご興味いただきました。4K映像×2面でコンテンツのみ制作され、『BrightSign』×2台から4K出力して、『GeoBox』でそれぞれのプロジェクターへ分割することで、コンテンツレンダリング時のミスやトラブル、『BrightSign』の同期設定の手間をなるべく減らすことができると感じていただき、導入を決定されました。
映像補正や現地試写後・イベント会期中の調整も容易
コンテンツの制作期間も短かったため、作成するコンテンツの比率や有効範囲の設定や細かな幾何学調整を、機材側と社内の技術の両面で行うことで、コンテンツ制作チームが映像補正や現地試写後の調整に割く時間を可能な限り削減し、コンテンツ制作に集中することができたそうです。現地での試写時においては、リモコンやPC制御で調整が容易であり、即効性があることにもご好評をいただきました(コンテンツで補正するとなると、試写投影→編集機で微調整→映像レンダリング→再度試写投影と時間がかかる)。
さらに、今回のイベントは、枯山水庭園という、日々少しずつ形の変わるものに投影しているため、マッピング開催期間中に映像の“ずれ”が生じた場合でも即座に修正が可能でした。
また、本プロジェクションマッピングは、秋と春のライトアップ以外でも、夏季に別の業者様がコンテンツ制作~演出を行うことがあるとのことで、そのたびに補正データを共有してそれに合わせて制作することも課題だったそうですが、4Kサイズの16:9の中に作成すれば、枯山水庭園に映像がはまるように調整済みのため、他の業者様も制作しやすい設定となりました。
■『GeoBox M803』と『G406L』のご選定理由
枯山水庭園側のプロジェクター投影角度がかなりきつく、本体のみでは細かい調整が難しいため、これを解決できるエッジブレンディングプロセッサー『M803』を、門側は予算削減のためタイリングとブレンド幅の調整のみマルチディスプレイコントローラー『G406L』で行い、ブレンディングと簡易の幾何学補正はプロジェクター側で行う形で選定されました。
2023年春は3月17日~5月7日まで開催中です。 美しい高台寺の景観と光の融合をぜひ、現地でご体験ください。
■接続図