KVM導入ガイド~種類と活用シーン・メリット~
KVM導入ガイド~種類と活用シーン・メリット~
KVMとは
KVMとは、Keyboard(キーボード)・Video(映像)・Mouse(コンピューターマウス)の頭文字で、複数のコンピュータを1組のキーボード・ディスプレイ・マウスで切り替えて操作する仕組みや、それを実現する装置を指します。ITインフラの集中化、セキュリティ要件の高まり、遠隔運用の拡大、省スペース化、活用分野の拡大など、様々な要因から、近年、様々なKVMが登場しています。
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主なKVMの種類
KVMには、用途や利用シーンに応じていくつかの種類があります。ここでは、代表的な3タイプとして、KVMスイッチ、KVM over IP、セキュアKVMスイッチをご紹介します。
KVMスイッチ
1組のキーボード・ディスプレイ・マウスで複数のPCを切り替えて操作できる、最も基本的なタイプです。限られたスペースで効率的にPCを管理できます。
下記は、弊社取り扱いのKVMスイッチの一製品であるIP GARD社製KVMスイッチのシステム接続例です。最大4台のPCを一組のキーボード・マウスで操作でき、シームレスな切り替えが可能です。
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シンプルに複数のPCを切り替えて操作したい |
KVM over IP
ネットワーク経由で遠隔地のPCやサーバを操作できるタイプです。「IP KVMエクステンダー」とも呼ばれます。データセンターや拠点が離れた環境での管理に適しており、暗号化通信によるセキュリティ性が備えられています。
下記は、弊社取り扱いのIP KVMエクステンダー「Matrox Avio2」のシステム接続例です。ネットワーク経由にて、一組のキーボード・ディスプレイ・マウスで遠隔の複数のPCを操作できます。また、1台のPCを複数のキーボード・ディスプレイ・マウスで操作することも可能です。ユーザーごとに権限設定することもできます。
さらに、複数のPCを複数のキーボード・ディスプレイ・マウスで操作することも可能です。
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遠隔から安全にアクセス・運用したい |
KVM over IP+ビデオウォールソリューション
安全性と効率性を両立するKVM over IPの特長をさらに活かすために、弊社ではKVM over IPとビデオウォールを組み合わせたソリューションも提供しています。
複数のコンピュータや映像ソースを大画面や複数のディスプレイにまとめて表示し、1つの操作環境から自在に制御できるシステムです。通常のKVMが「1組のキーボード・ディスプレイ・マウスで複数PCを切り替えて操作する仕組み」であるのに対し、このシステムはその機能を拡張し、複数の映像を同時に並べて表示したり、画面レイアウトを状況に応じて切り替えたりすることができます。これにより、オペレーターは必要な情報を一目で把握しながら、即座にシステムを操作することが可能です。
下記は、弊社取扱いのIP KVMエクステンダー「Matrox Extio3」を用いたシステムの構成例です。ユーザーIDとパスワードによるログイン管理や、複数ユーザーの登録、権限設定が可能な「Extio3」は、不正アクセスを防ぎ、サーバーを物理的に安全な場所に設置できるため、ソフト・ハード両面でセキュリティを確保できます。さらに、メイコー社のビデオウォールコントローラー「MVC-IPシリーズ」やMatrox社のキャプチャー・デコードカード「Mura IPXシリーズ」と組み合わせれば、映像をビデオウォール表示することも可能です。
システム構成例
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セキュアKVMスイッチ
高セキュリティが求められる現場向けに設計されたタイプです。異なるセキュリティレベルのネットワークに接続されたPCを同時に扱う場合でも、情報の漏えいや不正アクセスを防ぎ、安全な切り替えを実現します。
下記は、弊社取り扱いのセキュアKVMの一製品であるIP GARD社製「セキュアKVMスイッチ DisplayPort / HDMI対応モデル」のシステム接続例です。
キーボードやマウスなど特定のUSBデバイスのみを許可し、USBメモリやウェブカメラといった外部USB機器の接続を制限することで、マルウェア感染やデータ流出を防止します。許可対象デバイスの一例としてスマートカード(CAC/PIV/生体認証)があり、その信号は専用USBチャネルを通じて選択中のPCにのみ安全に伝送されます。
また、NIAPなどの国際的なセキュリティ基準に準拠しており、安心してご利用いただけます。
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異なるセキュリティレベルのシステムを扱いたい |
一般的なKVMスイッチとセキュアKVMスイッチの違い
| 比較 | セキュアKVM | 一般的なKVM |
|---|---|---|
| 信号分離 | はい(物理的分離) | なし |
| セキュリティ認証 | NIAP | なし |
| スマートカード対応 | 専用ホストバインディングによる安全なパススルー | 安全でない |
| 情報漏えい防止 | 組み込みセキュリティ機能 | 保護なし |
| 適用場面 | 高セキュリティおよび 多層ネットワーク環境 |
低セキュリティ環境 |
KVM導入のメリット
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❶ サーバーを安全な場所に隔離 |
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サーバーをセキュリティが確保されたサーバールームに集約し、利用者は自席や遠隔地から安全に操作できます。 |
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❷ データ持ち出しを防止 |
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サーバー本体から外部デバイスへのデータ転送を物理的に遮断し、ユーザーには映像と操作信号のみを届けます。 |
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❸ ウイルス感染リスクを低減 |
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キーボード・マウス以外のUSB接続を遮断し、外部メディア経由での感染を防止します。 |
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❹ ログイン・権限管理 |
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利用者ごとにアクセスできるサーバーや操作範囲を細かく制御できます。 |
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❺ 省スペース化 |
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複数のサーバーやPCを1組のキーボード・マウス・ディスプレイで操作可能。机やラックまわりのスペースを節約でき、ケーブルも整理しやすくなります。 |
取扱製品一覧
弊社では様々なタイプのKVMを取り扱っており、ご用途に応じて最適な製品をご提案しています。
国内外で高い評価を受けた弊社のKVM製品ラインナップをご紹介します。
KVMスイッチ | KMスイッチ
すべてシームレスな切り替えが可能。ストレスなくご使用いただけます。
KVM over IP
すべて4K高解像度に対応し、シームレス切り替えが可能です。
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セキュアKVMスイッチ
国際的なセキュリティ評価基準に準拠し、国内外で多数の採用実績があります。
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