展示会レポート
【海外展示会】KOBA 2026 展示レポート
韓国最大級の放送・映像・音響・照明分野の展示会「KOBA 2026」に、弊社取り扱いのVRi(Visual Research Inc.)社が出展しました。同社の展示についてご紹介します。
「KOBA 2026(Korea International Broadcasting, Media, Audio & Lighting Show)」は、韓国ソウルのCOEXにて2026年5月12日~15日に開催されました。韓国独自の勢いと最新トレンドが色濃く反映された非常に熱気のあるイベントとなり、放送局、制作会社、システムインテグレーターが多数来場しました。
『Karisma Illuzon』、韓国KOBA 2026に出展。放送局向けリアルタイムARソリューションを披露
放送用リアルタイム3Dグラフィックス(テロップシステム・CG・バーチャルスタジオ)に特化した韓国のトップランナー企業であるVRi社は、バーチャルスタジオ向けARソリューション『Karisma Illuzon(カリスマ・イルーゾン)』を展示しました。本製品は昨年の「Inter BEE 2025」でHDバージョンが初めて紹介されましたが、今回の「KOBA 2026」では、4K60pによるライブプロダクションが実施され、展示会環境での実動作が公開されました。
韓国主要3放送局への導入実績
2026年6月3日に実施された韓国全国同時地方選挙の開票特番において、韓国の主要放送局であるSBS、YTN、MBNの3局が、リアルタイム選挙AR表示ソリューションとして『Karisma Illuzon』を採用しました。
大手民放キー局のSBSでは、既存のPixotopeシステム 4台を運用しつつ、リアルタイムデータ連動AR表示の用途に『Karisma Illuzon』を補完的に追加導入しました。24時間ニュース専門局のYTNでは、既存のVizrtワークフローを維持しながら、生放送におけるAR運用の利便性向上を目的に『Karisma Illuzon』を採用しました。総合編成チャンネルMBNは、バーチャルグラフィック運用の実績がない環境から、『Karisma Illuzon』をメインシステムとして新規導入し、選挙開票放送を放送事故なく安定運用し、リアルタイムAR演出を実現しました。
Blueprint不要設計と自社開発エンジン
『Karisma Illuzon』は、VRiが30年にわたり培ってきた放送現場での知見をもとに開発した、ネイティブPBR対応の独自のエンジンを搭載しています。汎用ゲームエンジンをベースとしたシステムで課題となりやすいレンダリング負荷による不安定動作やシステムダウンのリスクを抑え、放送用途に求められる高い安定性を実現しました。
また、外部データとのマッピングはGUIベースで操作でき、専門的なBlueprint編集を必要としない点も特長です。MBNで現場オペレーターがバーチャルグラフィック運用の経験がなくても短期間で実運用に対応できた背景には、この設計方針があります。
KOBA 2026における連続稼働検証
展示期間中は、毎日午前10時から午後5時まで、30分間隔でプロアナウンサーによる4K60P対応ARライブ放送デモを実施しました。
4日間にわたる連続ライブ運用において、ハードウェア障害やシステムダウンは一度も発生せず、放送用途に求められる高い安定性を実証しました。
Unreal Engineアセットとの高い互換性
『Karisma Illuzon』は、米国Epic Gamesのマーケットプレイス「Fab」で提供されるアセットを、そのままインポートして利用できます。
今回のデモで使用したスタジオセットおよびポッドキャストセットも、いずれも「Fab」から取得した既製アセットをベースとしており、照明調整など最小限の最適化のみで、4K放送品質の映像制作を実現しました。
総括
VRiは韓国の放送CG市場において高いシェアを有しており、『Karisma Illuzon』を通じて、日本を含むアジア太平洋地域への展開を推進しています。現在、2026年11月開催予定のInter BEEへの出展を検討中です。
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